黒い太陽731 // 映画(邦画)
※ネタバレ注意
※以下、グロテスクな表現が含まれますので苦手な方は閲覧をお控え下さい。
今回ご紹介するのは、牟敦芾監督作「The Devil 731」。
日中戦争時の関東軍石井731部隊が行った中国人への人体実験をメインに映した映画。
作家の森村誠一氏による「悪魔の飽食」と称したルポルタージュを元に作られたそうです。
率直な感想は、中国人捕虜を実験と称して残虐な手法でいたぶる描写が観ていてとても痛々しいです。
ちなみに日本兵役も全員中国の方が演じているそうです。
当然、観る人を選ぶ映画だと思います。
「これは凍傷の実験である。零下35度の外で10時間放置した場合の実験である!」
↓↓↓
凍る以外無いです。
「これは零下196度での即凍実験だ。この場合人間の手はどうなるか・・・」
↓↓↓
凍る以外無いです。
細菌爆破実験
減圧実験
中でも恐ろしい実験は
「成長期の健康な少年の標本だ。世界の医学史上貴重なもので我が731部隊の宝物だ!
今夜は一杯やりましょう!」の図。
延々と続く拷問実験の中で一際印象深かったのは、細菌陶器爆弾実験で捕虜が何人か脱走し敵の車に飛び乗ったりとアクション映画さながらの戦闘シーンがありますが、あえなく返り討ち。謎の数分でした。
ラストは敗戦が免れない状況の中で731部隊の存在を抹消させるべく施設の爆破と捕虜の処刑、資料の焼却が命じられる。
熱心な日本兵が資料の焼却を阻止せんが為に
「ここの資料を燃やしちゃ行かん!」「まず私を殺してからにして下さい!!!」
と心打たれる発言も虚しく、あっさり上層部に射殺されます。
唯一の人間味あふれるシーンをも瞬時に奪い去るこの映画は、どこを拾っても「冷酷」な映画でした。