ハングマンズ・ノット // 阪元裕吾監督 (映画)
【注意】以下、グロテスク・暴力的な要素を含む文章となる為、気分を害される方は閲覧をお控え下さい。
ハングマンズ・ノット / 阪元裕吾監督 (2017)
コミュ障で自分本位なオタクの主人公が、サディストで道徳心を持ち合わせていない不良達とふとした事をきっかけに絡み合い、とてつもないバイオレンスへと発展する。
オタクと不良達双方、本能に忠実に生きる人間の日常はまさにThug Lifeなのだ。
又、登場人物の何気ない行動に興味をそそられるのもこの映画のポイントである。
例えば
女子高生を監禁している部屋で不良がカレーを食すシーンでは、カレーライスが食べたくなる。
又、拉致するターゲットを待ち伏せする場面で親子が食しているシーフードヌードルも、やけにヌードル欲をそそられる。
更には、主人公が血まみれで鍋を頂く場面。白菜ともやしの入った鍋が魅力的に映る。
現にこの映画を観る度、以上の3品のうちどれかを翌日までの間に食す事が何度かあった。
この出来事が、私にとってはこの映画の最大の魅力なのだ。
何気ない日常風景・残酷描写に関わらず、ソウルフルな映像は確実に自身に影響を与えるのだ。
他人に容赦なく暴力が振るわれ、ドン引きシーンも満載な作品であるが、話がテンポよく進み、後味は痛快な作品となっている。