お骨を配る少女 // 蕪木彩子 (漫画)
【注意】以下、グロテスク・暴力的な要素を含む文章となる為、気分を害される方は閲覧をお控え下さい。
お骨を配る少女 / 蕪木彩子 (1995)
表題「お骨を配る少女」や「パパがママを殺した!?」においても蕪木先生お馴染みの立体的な内臓が飛び出る描写炸裂であるが
少年時代に購入したコミックに収録されていた「人形は何がお好み?」が個人的に完全なトラウマだ。
話は遡り90年代前半、TVは夏になると真っ昼間から「あなたの知らない世界」や「ワイドウォッチャー」などで心霊番組が必ずと言ってよい程取り上げられた。
そして、何が怖いかというと幽霊役の役者。緑や青白い発光体を身に纏わせ、恐ろしい表情で出現する。
特に「あなたの知らない世界」に登場する幽霊は、現行の映画で登場する幽霊とまた違うTHE おばけ感が子供ながらに悍ましい光景であった。
話は少し逸れたが、そういった心霊番組には人形ネタも数多く扱われた。
92年放送の「世にも奇妙な物語」の『見たら最後』などを観て人形が怖くなった人も少なくない筈だ。
そんな事もあり、人形は本来あるべきイメージとは別に、TVや漫画の影響により「動きそうで怖い」印象を90年代の少年少女達に与えた。
本作収録の「人形は何がお好み?」では人形が人間の生き血をすすり、その代償として美しさを与える。
本作もまた、人形のイメージを怖いものにした事は間違い無い。
内容うんぬんよりも、動いている人形の描写が妙に薄気味悪く、妙に焼き付いている。
そんな理由からこの作品はトラウマながら思い入れがあるので少々エピソードを記載させて貰った。
そんな私の部屋は、大人となった今では不気味な人形だらけである。